作家紹介

おひさま堂 珈琲焙煎部が興す珈琲文化

おひさま堂 珈琲焙煎部の大橋夫妻は、栃木県那須郡那須町に店舗を構え、お客様のオーダーに合わせて焙煎した珈琲豆や、香り高く雑味がない珈琲を淹れるノウハウ等の提供を行っている。

ほんのひと手間で変わる珈琲の味

おひさま堂 珈琲焙煎部は、27種類以上の生豆からお客様にお好きな珈琲豆を選んでいただき、ご注文を承り次第、お客様のお好みに合わせた焙煎を行う、完全オーダー型自家焙煎珈琲店である。おひさま堂 珈琲焙煎部が作るドリップバッグ「那須三昧」は、那須ブランドにも認定されている。清涼感のあるフルーティーな珈琲や、温度変化などにより甘味、苦み、酸味と色々な変化を楽しむことができる珈琲など、特徴の異なるこだわりの珈琲を取り揃えている。ご主人の大橋宏氏は、珈琲豆本来の魅力を引き立て、美味しい珈琲を飲むためには、珈琲の淹れ方が重要であるという。取材時に、珈琲を美味しく淹れるために気を付けるべき点として、次の5点をご教示いただいた。「1.珈琲100ccあたり、珈琲豆は10g使う 2.お湯の温度は90℃前後 3.珈琲を蒸す 4.お湯は豆の周辺部には注がず、注いだお湯は最後まで落とし切らない 5.注いだお湯が残っている内にドリッパーを外す」同じ珈琲にて、実際に上記の要点を踏まえて淹れたものと、そうではないものの飲み比べをさせていただいたが、その差は歴然であった。ほんのひと手間を加えることによって、はじめて珈琲豆や焙煎方法の違いが引き立つと大橋氏は語る。

珈琲の奥深さに引き込まれていった日々

大橋夫妻は、那須にご縁を得て開業の準備を進めるうえで、地域の方々と知り合い、多方面でお力添えをいただいたという。これら地域の皆様への感謝を根底に、おひさま堂 珈琲焙煎部では「那須三昧」等の地域を想起させる那須らしい珈琲の開発を行っている。開業からこれまで、地域や珈琲と真摯に向き合っていく中で、奥深い珈琲の世界に気付き、より珈琲が好きになり、珈琲店という仕事を楽しみ、大きなやりがいを持って珈琲店を経営しているとご主人の宏氏は語る。現在でこそ、おひさま堂 珈琲焙煎部という名称であるが、その前身は、悦子氏が経営するオンライン書店である「おひさま堂」であった。悦子氏は幼少期の頃から本の魅力に取りつかれ「本の内容だけでなく、本を読む際の周りの環境も含めての幸せな読書体験や思い出を増やしたい」という想いから、本の通販店を経営していた。悦子氏は、ご主人も本人がより楽しめることを行うことを望み、ご夫婦が那須町への移住の際に、悦子氏が経営していたおひさま堂に、宏氏の珈琲事業を加え、現在のおひさま堂 珈琲焙煎部が形造られたという。

誰もがご家庭で極上の珈琲を味わうための基盤づくりを目指して

最後に、今後のおひさま堂 珈琲焙煎部の展望についてお伺いした。「美味しい珈琲豆の提供と同時に、珈琲豆を活かす珈琲の淹れ方、道具もお届けし、皆様がご自宅で美味しい珈琲を飲むことができるような環境づくりをしていきたいです。そして最終的には、珈琲文化を根付かせたいと考えております。喫茶店へ足を運び、そちらにて飲む本格的な珈琲はもちろん美味しいけれど、本来の珈琲文化の醸成には至っていないと感じます。ご家庭でもきちんとした器具で美味しい珈琲を淹れることができ、珈琲を堪能することができる。これが日常に溶け込むことで、はじめて珈琲文化が醸成されたことになると思います。皆様の日常に、美味しい珈琲を飲む機会を提供することができるよう、努めて参ります。」と、大橋宏氏は今後の展望を語った。



<作家概要>
屋号: おひさま堂 珈琲焙煎部
住所: 栃木県那須郡那須町高久乙1448-15
HP: https://www.coffee-ohisamadou.com/
経歴:大橋 宏氏は、エンジニアとしてお勤めであった会社を早期退職し、那須という地で新たな生きがいを見つけ、社会とのつながりを大切にして生きることを決心。珈琲店開業の準備を進める中で、奥深い珈琲の世界に気付き、より珈琲が好きになり、現在は、栃木県那須郡那須町にて豊かな自然に囲まれながら、珈琲豆の販売、焙煎等を行っている。